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2013/11/27 11:00:29
第5回 格安SIMカードで通信費を抑えよう!
誠 Biz.ID 9月24日(火)11時45分配信
第5回 格安SIMカードで通信費を抑えよう!
日本通信のb-mobile基本料0円SIMカードを挿しているところ。「日本通信」が販売しているが、購入時のパッケージにはドコモのSIMカードがそのまま入っている
誰でも簡単! LTE対応スマホ初心者の料金節約術:
LTEスマホの料金を抑え、節約する方法を探る本連載。今回は、「格安SIMカード」を使ってパケット通信を節約する方法を考えてみます。
【拡大画像、ほか】
本題に入る前にまず、前回までの通話料節約の話をおさらいしましょう。LTEスマホの1台持ちの場合は、「無料通話分がない」「30秒あたりの通話料が高い」という理由から、フィーチャーフォン時代と同じ感覚で長電話をすると高額な料金になってしまうことが分かりました。
LTEスマホに機種変更したら、長電話をする人はそのままスマホを使うのではなく、「通話」と「通信」をうまく使い分けた2台持ちや、LTEスマホの1台持ちで安価な通話サービスの「050plus」や「IP-Phone SMART」を使うといった組み合わせのほうがいい――という結果が出たわけです。
しかし、そうだとしたら、1台持ちでも2台持ちでも、LTEスマホの「基本使用料はムダ」「データ(パケット)通信だけの契約でいいのでは」と思いませんか? そんなときこそMVNOの格安SIMカードの出番!……なのですが、これはちょっと手間がかかるので後述することにして、まずは簡単な節約方法を紹介しましょう。ドコモユーザー向けの方法ではありますが、かなりの節約になります。
この節約方法は、LTEスマホでデータ通信端末向けの料金プランを利用するというもの。「Xiデータプラン ライト にねん」を使うのです(データ量の上限が大きいプランもあります)。この料金プランは、タブレットやモバイルWi-Fiルーターの購入時に契約するのが一般的ですが、LTEスマホでも契約が可能。通話をしない端末向けの料金プランなので基本使用料がなく、安上がりなのです。ちなみに料金は以下のようになります。
「Xiデータプラン ライト にねん」なら、基本使用料の780円分がかからないので月額料を安く抑えられます。もちろんそのままでは通話ができないのですが、ドコモユーザーで「050plus」や「IP-Phone SMART」などの安価な通話サービスで通話をするのなら、最初からこの契約のほうがいいかもしれません。LTEスマホの購入時に「Xiデータプラン ライト にねん」と契約したいことを伝えればいいので、特別な設定は不要です。
もっともデメリットもあります。例えば安価な通話サービスの「050 plus」は、申し込みの際に「申込確認コール」という確認用の通話着信を受ける必要があるため、携帯電話番号を持っていないと申し込むことができません。2台持ちなら問題ないのですが、1台持ちで考えているのなら避けたほうがよさそうです。ただし「IP-Phone SMART」はメールで確認するため、携帯電話番号がなくても問題ありません。
ほかにも「電話番号がない、SMSが使えない」といった理由で、SNSのように厳格な個人認証を行うサービスを利用できないこともあります。
それに、安価なVoIP通話サービスのアプリに頼っていると、「アプリの動作が不安定で通話ができない」「スマホのOSをバージョンアップしたら対応していなかった」という事態が起こったときに困ることになります。さらに、「緊急通報ができない」という点に不安を覚える人もいるでしょう。これらのデメリットを理解したうえで「それでも節約したい」「通話は全然しないから気にしない」というならこの方法は有効です。
「さらにちょっと手間をかけてもいい」というなら、とても効果の高い節約方法があります。それが今回の本題であるMVNOの格安SIMカードとの契約です。
●制限は多いが節約したい人に最適な「格安SIMカード」
格安SIMカードはMVNO(ケータイ会社の回線を借りて、安く通信サービスを提供している事業者)と契約して利用するサービスです。SIMカードとは、スマホやケータイ(フィーチャーフォン)に挿してあるICカードのこと。電話番号などの契約者情報が入っており、このSIMカードをドコモやau、ソフトバンクモバイルといった通信キャリアのものからMVNOのものと差し替えることで、安価な料金でパケット通信ができるようになります。
まだLTEスマホを購入していないのなら、中古のLTEスマホを入手して格安SIMカードを購入するといいでしょう。
ただし、すでにLTEスマホを購入しており、ケータイ会社との契約が済んでいるのなら、その契約を解約しないと、ケータイ会社とMVNOとで2回線契約していることになってしまいます。料金を二重に支払うことになるので、節約を考えているのならケータイ会社との回線は解約しましょう。その際、解約金(解除金)の有無にも注意しなければなりません。
さて、現在の格安SIMカードは通話ができるサービスもありますが、多いのは「通信のみ」のサービスです。そのため、冒頭で紹介した「データ通信だけ」の通信料金のデメリットがそのまま当てはまります。
さらに格安SIMカードの契約では、以下のような制限があることを覚えておきましょう。
1. 使えるスマホ(端末)が限られる
2. 使えないサービスがある
3. 通信速度が遅い場合がある
4. 使用できるデータ量の上限が低い
1は、多くのMVNOがドコモの回線を借りてサービスを提供していることがその理由で、ドコモ以外のスマホではMVNOの格安SIMカードは、ほぼ使えないと考えたほうがいいでしょう。さらにドコモのスマホでも動作が確認されていないことがあるほか、SIMカードのサイズ(標準サイズのSIM、microSIM)が端末側のスロットのサイズと異なると差し込むことができません。
もっともSIMカードのサイズはドコモのサイトで、スペック表を見れば確認できますし、最新機種ならmicroSIM(ドコモのスペック表では「miniUIMカード専用」に「○」と表記されています)がほとんどです。また動作確認については格安SIMの提供会社のサイトをはじめ、ネット上に多くの情報があるので、参考にするとよいでしょう。
2は、例えばケータイ会社との契約を解約して格安SIMを使う場合は、同じケータイ会社同士の「無料通話」ができなくなります。またドコモが提供している「iコンシェル」のような、ケータイ会社ならではのサービスも使えません。ほかにもおサイフケータイなど、ケータイ会社と関係ないサービスでも使えない場合があります。すでにLTEスマホを使っているのなら、それらのサービスについて解約手続きが必要です。
3はとくに安いMVNOのサービスが該当します。安いサービスではLTEスマホのよさである「高速通信」がそのままでは利用できない場合があります。高速通信にするには追加料金が必要になるので、事前に確認しましょう。
4は、通常のケータイ会社の料金プランでは3~7Gバイトという高速通信のデータ量の上限が(ウィルコムプランLiteは1Gバイトですが)、格安SIMカードでは500Mバイトや1Gバイトなどに抑えていることがあるということです。もちろんその分安いわけですし、追加料金を払えば高速通信は維持できます。
またMVNOの格安SIMカードは、売り場が一部の家電量販店やスーパーに限定されていたり、ネットを通じて販売しているのが普通です。さらに設定を自分で行うため、SIMカードを差すだけでなく、APN(Access Point Name)と呼ばれる設定が必要です。
ただ格安SIMの提供会社のサイト上に設定方法が紹介されていたり、あるいは申し込んだあとに設定方法がSIMカードと一緒に郵送されるので、初めてでも難しくはないはずです。
それでは次に、節約に役立ちそうな主なサービスを挙げてみます。すべて「LTE」を使った高速通信ができるサービスです。
今回取り上げているのは、LTE(ドコモのXi)のデータ通信が可能な格安SIMカードです。手数料やユニバーサルサービス料は含んでいません。他にもMVNOで提供している会社はありますし、2台、3台、あるいは家族で使い分けをしたり、「通話」も可能なサービスもあるなど、選択肢が豊富です。
ただしデータ量はやはり1Gバイトが中心。そのままではLTEの高速通信が利用できないサービスもあります。また各社キャンペーンなどでさらに安く提供することもあります。
一番安く使えるのは日本通信の「基本料0円SIM」。通信をしなければ0円で済みます。特殊な例ですが、「普段はスマホを無線LANばかりにつないで使っている」という人にはいいかもしれません。日本通信はほかにも、6カ月分前払いして安く使う「6ヶ月定額」、料金プランを毎月変更する「スマートSIM」を表で取り上げています。さらに通話付きのプランや、大手スーパーのイオンで販売している格安SIMなど、紹介しきれないほどラインナップが豊富です。設定等の情報も充実しているので、初めて格安SIMを使うにはいいかもしれません。
最近は非常に安い料金プランの格安SIMに、ネットから申し込みができます。とくに「ServersMan SIM」は月490円と激安です。もっともこのままだと通信速度が遅く、ネットをたくさん使うのならWi-Fi接続が中心になりそうです。あるいは外出先でメールチェックができればいい、という通信速度を気にしない使い方に向いています。
通信速度を上げるには増速オプションの購入が必要で、それでも速度は3Mbps程度とのこと。LTEスマホの通信速度としてはちょっと物足りないかもしれませんが、オプションが充実しているので使い方次第でかなりの節約ができそうです。
一方でLTEスマホなら通信速度が速くないと! という人は下り最大112.5Mbpsの高速通信が可能な「U-mobile*d」が安いでしょう。2段階の定額制ですが1Gバイトまでなら月額714円(税別では月額680円)で済みます。9月に始まったばかりのサービスで、これからオプション等がそろっていくようですが、ネットをガンガン使う人にはよさそうです。ただしガンガン使っているとデータ量が1Gバイト以上になるかもしれませんが……。それでも高速通信が3Gバイトまで月2079円なら十分安いと言えるでしょう。
これらの格安SIMカードをLTEスマホで使うとどうなるか? 前回の連載と同じように、長電話(毎日同じ会社、他社、固定電話に20分ずつ通話)の場合を想定して検討してみましょう。
前回の安い組み合わせを含めた、4パターンを比較します。格安SIMは高速通信が可能な「U-mobile*d」を使います。
1. U-mobile*dを挿したスマホで無料通話サービスの050 plusを使う
2. U-mobile*dを挿したスマホとソフトバンクケータイの2台持ち
3. ドコモスマホ+050 plus
4. ウィルコムスマホ+ソフトバンクケータイ
その結果が以下の通りです。
格安SIMを使ったところ、1台持ちなら5000円前後、2台持ちでは1000~3000円程度安くなることが分かりました。とはいえ通話料自体は格安SIMを使っても変わりません。変わったのはパケット定額料金で、大幅に下がりました。1台持ちなら基本使用料もなし。もちろんここで「ServersMan SIM」を使えばさらに安くなりますし、「基本料0円SIM」でWi-Fi接続をすればパケット定額代も0円! というすごい節約も可能でしょう。
パケット定額料はLTEスマホでは必ず発生する「固定費」のようなもの。格安SIMカードでそのパケット定額が大きく下がると、どんな人でも節約になります。長電話派の人も、2台持ちをしたい人も、もちろん1台持ちで通話をほとんどしない人にも、大助かりです。
●中古のスマホは安いのか?
しかし格安SIMカードを使うために、中古のスマホを買うことが節約になるのでしょうか? 中古のスマホを買ってもケータイ会社の毎月の割引(月々サポートなど)はありません。この割引がないと節約につながらないのでは……と思う人もいるでしょう。
そこでまず、中古スマホをいくらで買えるのか調べてみましょう。これらの端末は、「中古スマホ」や「白ロム」(SIMカードがないスマホやケータイ)といったキーワードで検索すればネット上で買えますし、最近はPCショップやゲームショップ、中古家電を扱う店にもあります。
夏モデルのLTEスマホはいくらでしょうか。人気機種の新規、機種変更、中古の価格をネット上で探してみましたが(9月中旬)、以下の通りです。
ドコモの「Xperia A SO-04E」「GALAXY S4 SC-04E」「AQUOS PHONE ZETA SH-06E」「ARROWS NX F-06E」が中古で3~4万5000円程度で売られています。中古市場は変動が激しく、本体の状態もいろいろありますが、普通に買えば一括で7~8万円ですから、3~5万円も安いことになります。
一方で、ケータイ会社で新規契約、機種変更をすれば普通は毎月の割引が発生します。この割引を含んだ価格が「新規実質」「機種変更実質」です。ここでは9月30日まで行われているドコモの「はじめてスマホ割(ケータイからの機種変更向け。毎月の月々サポートの割引額が増額)」も適用し、非常に安く見えます。
しかしその割引額を見ると月2000~3000円。しかも割引は最長で24カ月まで。2年後にはなくなります。格安SIMカードなら1台持ちで月5000円前後安くできますし、期間もないので、中古LTEスマホを買っても十分安いことが分かります。
では実際の料金の差を見てみましょう。人気のXperia Aを例に、格安SIMカード+中古、新規契約でデータ通信のみ(冒頭のパターン)、新規契約で通話もあり(一般的なパターン)の3通りを比較し、24カ月利用した場合も想定してみます。
格安SIMカード+中古スマホの組み合わせがとても安いことが分かります。毎月の料金だけを見るとちょっとの差で、データ量を3Gバイトまで使えばドコモの「Xiデータプラン ライト にねん」が安いのですが、本体代の差が大きく、結局24カ月後のトータルの支払い額は「格安SIMカード+中古スマホ」が節約に大きく貢献します。
前述したように月々サポートの割引は24カ月で終了し、3年目からはこの差がさらに大きくなっていくのです。
最新機種にこだわらなければ、もっと安い中古スマホも入手できますし、家族や友達から譲ってもらえば端末代が0円という人もいるかもしれません。そうなればさらにトータルの支払い額は抑えられます。
格安SIMカードは申し込みと設定にも手間がかかり、さらにデータ通信だけではデメリットもあります。安い中古スマホの中からお気に入りのスマホを見つけるのは時間がかかるかもしれません。ですがその手間を惜しまなければ非常に安くなるので、ぜひ試してほしい節約方法です。
[小林誠,Business Media 誠]
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2013/11/27 10:58:42
スマホ通信に格安サービス次々…音声通話も可能
読売新聞 11月26日(火)8時50分配信
スマホ通信に格安サービス次々…音声通話も可能
読売新聞
スマートフォン向けの格安通信サービスが増えている。携帯電話会社から回線を借りた通信会社が提供しており、従来のデータ通信に加え、音声通話も可能になってきた。
携帯電話は、電話番号など契約者の情報を記録したICカード「SIM(シム)カード」を差し込むことで利用可能になる。格安通信会社は、独自のSIMカードを家電量販店などで販売している。
インターネット接続会社ソネットは4月と11月、従来のデータ通信に加え、「090」などで始まる携帯電話の番号を取得して音声通話ができる新プランを出した。無料のセキュリティーサービスも付く。
日本通信は2010年からスマホ向けプランを提供してきたが、23日にサービスを刷新した。月額1638円の基本料金で、ソネット同様に音声通話が可能なうえ、データ通信は使い放題という内容だ。月額1638円を追加すれば、通信速度が速いLTE(次世代高速通信)で3ギガ・バイトまでデータ通信ができる。ドコモとほぼ同様のサービスで、料金は半分程度だ。
データ通信サービスのみを提供するNTTコミュニケーションズは、音声通話ができるスマホ向けアプリ(ソフト)を用意している。「050」で始まる電話番号を取得でき、割安な通話が可能。ただ、「110」など3ケタの電話番号サービスは使えない。
利用するには、端末を自分で用意する必要がある。ドコモから回線を借りている通信会社が多いため、ドコモ端末はiPhone(アイフォーン)を除きほぼそのまま利用できる。どのSIMカードにも対応する端末もあるが、種類は限られている。利用者の利便性を考慮して、端末とセットでSIMカードを販売する格安通信会社もある。
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最終更新:11月26日(火)8時50分
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